記憶の残像
【作品解説】サルバドール・ダリ「記憶の固執」 - 山田視覚芸術研究室 / Yamada
サルバドール ダリ 「記憶の固執」
なぜか「記憶の残像」とタイトルが記憶されていましたね。
美術の教科書で出会った、ムンクの「叫び」とともに中二スピリッツに刺さる絵画でした。
荒涼とした景色の中に溶け落ちるた時計。
これは未曽有の熱と爆風に曝された原爆投下後の広島や長崎の焼け跡をモチーフにした、最終戦争つまり核戦争後の世界を暗喩したものかと思っていました。地平線の光も水爆実験の映像のようです。
ところがこれは1931年の作だから原爆投下前だし、1937年のナチスによるゲルニカ爆撃をモチーフにしたピカソの「ゲルニカ」より前の作品なのですね。
サルバドールは何でしょう、時を憎んでいたのでしょうか。