Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

クリスマス休戦

ちょうど100年前の今日。第一次世界大戦の真っ只中に「クリスマス休戦」という、厳しい絶望の暗闇にほんの一瞬の光が差すような出来事があった。 目と鼻の先の陣地を奪い合って進退する泥沼の戦いが続く不毛の西部戦線。塹壕の中に這いつくばって這いつくば…

立ち食いそばのレーゾンディートル

三河のうどん文化で育った僕にとっては、そばは「ザルそば」や「年越しそば」程度の認識しかなかった。ところが首都圏に進学して住むようになって、北半球と南半球の違いのような環境の変化に接する事になる。 三河地方は関西と関東の味が交じり合った独自の…

愚有性との邂逅

1995年のある日。聞いたことのないレシプロエンジンの叫びが空から聞こえた。コントロールされていない粗削りで重たい鉄球のような排気音。 見上げると、仔羊のようなセスナ機を露払いに、西へ向かうその単発のレシプロ機は「零戦」だった。操縦法まで学んだ…

黄金の時

陽の長い夏の夕暮れ。人々は海辺の町の海岸沿いの道路にそぞろに集まってくる。屋台もある。二人だけの世界の恋人たち。海に下りて波と戯れる少年たち。老人たちのコミュニティー。それぞれが思い思いにゆったりとした時間を過ごしている。 20年近く前のこの…