出発点

これは自伝ではない。自分自身の歴史を書くつもりは毛頭ない。改めて記憶の底から思い起こす必要の無い、忘れがたい印象を持つ出来事とその背景をランダムに書くつもりだ。*1 道路の中洲のような電停で路面電車を待っていた。ポケットの中で握りしめた硬貨を何度も確かめる。幼い頃からの習慣だ。そんな時いつも思い出す。…