Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

日常

いつもお昼過ぎに、とても優しい目をした柴犬が僕のワークショップの前で立ち止まりこちらを見る。

 

やあ、調子はどうだい?

 

尻尾をブンブン振って「やっほー僕だよ!!!」って風ではない。

その柴犬は老婆を連れている。つまり傍から見ると柴犬が老婆の散歩に付き合っているように見える。

老婆は言う。

いつもこの子はここで止まってあなたが来るのを待っているのよ。あなたの事が好きでねえ・・・

一字一句変わらない会話が毎回繰り返される。

 

ばあちゃん、そうじゃなくってばあちゃんがバイク屋に会いたいんだろ?

 

会話の間柴犬はそんな顔をして待っている。

 

そして柴犬は、ばあちゃんの先に立ってゆっくりと歩きだす。ばあちゃんの方を時々振り返りながら。

 

明日も会えるといい