Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

最後の仕事

何ていうのかな。

最後にたどり着くような仕事場で働いたことがある。

 

独特な閉ざされた現場で、社会脅威への対策でセキュリティチェックも厳しい。なのに働いているのは訳ありの高倉健のような人もいる。夏でも濃色でハイネックの長袖シャツをいつも着ている。その下には和柄の肌着。

 

現場への距離によって集合時間が変わり、片道130kmぐらいが最大の距離の現場へ車で移動する。かなり飛ばす。運転の仕方で大体その人の人生がわかる。深夜0時前に現場に入り3-4時間仕事をして、またぶっ飛ばして夜明けの高速道路を帰る。

 

映画の通り高倉健は昔の話はしないし達観している。周りの人間との距離感も心得ている。

そんな職場に時々中途半端な流れ者や、完全にミスマッチな者が紛れ込んでくるととがある。すると大概、パチンコ、愚痴、自慢、武勇伝、女の悪口が始まる。三流サラリーマンや口だけフリーターと同じだ。彼らに共通するのは基本的に、サボり癖が抜けないし直らない。ここが終着地だから、心入れ替えて頑張っているものもいるが知れている。頑張っているフリをしてサボっているのなんかすぐわかる。気の毒だけど一生そのままなんだろうなと思う。

三流サラリーマンや口だけ番長は、そのうち自らくびれて去って行く。気がつくといつもメンバーに戻っている。

高倉健はそんな自分を心得ている。だから謙虚に頑張れる。「俺は悪いけど半端モンだからどうしてもここまでしか出来ない。だけど他でカバーするよ。」

 

三流サラリーマンや口だけ番長がミスした新人に切れている。あほか1万年早いわ。

「おまえなあ、頑張ってるつもりかもしれんが、半人前だしいつも逃げてるじゃんか。いっちょ前に切れんてんじゃねえ」

彼らを蹴っ飛ばしたくなるが、高倉健をみると「雑魚はほっとけ」と、番犬のような顔してる。

高倉健と武田鉄也の「幸せの黄色いハンカチ」のような、東海道中山道が舞台のロードムービーのような仕事だった。ただ桃井かおりはいなかったし終わりもなかった。

 

ところで、侍ジャパンは極めてどうでもいいし、子供のころあんなに憧れたプロ野球に興味が全くない。あんなに大好きだったサッカーも全く興味がなくなってしまった。

でもラグビーは感動したし、MRJの初飛行はグッときた。そんな人間です。

 

幸福の黄色いハンカチ - Wikipedia