Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

トリコロールアタック

特攻隊は断固としてテロリストじゃないのでフランスがかなり嫌いになった

 

「KAMIKAZE」がダメ? またまた特攻の美化が始まった

 

こういった議論になると、どうしても二極化してしまいますね。どちらも間違えているし、正しいともいえます。つまり答えの出せない問題だと思います。

 

欧米人が神風特攻を自爆テロと同一視するのは、ある程度仕方のないことだと思っている。

彼らにとって太平洋戦争は地球の反対側で起こった、不良国家を叩きのめすための局地戦争ぐらいでしかない。同盟国のヒトラーですら日本を小バカにしていた。

神風特攻と自爆テロの線引きを、池上彰みたいに説明できる者は日本人でもあまりいないのではないか。でもそれも同様にある程度仕方ないことだと思う。

だが日本人で特攻と自爆テロを同一視する者はぶん殴る。

もちろん実際には手を出さないが心から軽蔑する。特攻を愚弄することは爺ちゃん達を愚弄することになる。もちろん特攻は手段としては、どんなに理由をつけ美化しようとどうかしてるのは間違いない。でもそんなことは特攻パイロットが一番よく知っていただろう。そんな事も考えられないような者じゃパイロットになれない。

どんなに間違っていようと、敵にとっては人非人であろうと、爺ちゃんたちの捧げた想いというものは崇高なもので感謝しなければならない。

だいたい当時は欧米人は日本人、ひいてはアジア人なんて、人として認めていなかった。

アメリカは虫の息の日本に、わざわざ東京を筆頭に全国の主要都市を無差別爆撃する必要があっただろうか。しかも最後のとどめに原爆まで落としている。自分がフランクリン・ルーズベルト大統領やパットン将軍やルメイ将軍だったら、そんなことしないし、したとしてもそこそこにする。だってお金かかるし。儲かるのは兵器産業と戦時国債を買える人だけ。国は戦費はかかるし、戦死者の遺族年金も膨大になって財政を苦しめるは明らか。

アメリカが敵に落ち落とされたパイロットや、沈められた艦船の乗り組み員を全力で救ったという「われわれはジャップとは違うでしょ」みたいな話がある。でもそれは本当のところは、軍人遺族年金が将来にわたって負担になるからという理由があった。

ノーガードに近い末期の日本をあれだけズタズタにしたのは、軍需産業と軍部の金権主義や、アジアの癌の日本を植民化するのが、本当の目的だったのかもしれない。

 

核兵器の話で、間に合っていたら、アメリカがベルリンに原爆落としていただろうか。

核開発ではドイツのほうが進んでいて、間に合っていればドイツがロンドンに原爆落としただろうか、って話になる。モスクワには落としたかもしれんけど。

ベトナム戦争でアメリカの将軍が「あいつらを石器時代にもどしてやる」とかいって、あれだけデタラメやったのも、そういうことなのでは。

だから欧米人は中東のことも、本当のところはバカにしているのでは。だからレバノンで起こっていることと、パリで起こっていることは全く別の話なのである。ここぞとばかり空爆のお返しをしている。

でもそれは仕方のないことであるし、もちろんそれに異議を唱えたりフラットな考え方も多くあるのが救いではある。

 

特攻と自爆テロの違いでよく列挙されるポイント

・特攻は戦争行為であり、標的は兵器であり、軍事である。故に可。

自爆テロは無差別殺人であり、宗教的原理主義が動機であり不可。

・特攻は自衛行為の最後の手段であり可。

自爆テロは通り魔殺人のような犯罪行為であり不可。

・特攻は自己犠牲であり、自爆テロは理想主義である

 これについては、やられる側にとっては知ったこっちゃないわけで、神風特攻で恐怖のあまり発狂したアメリカの軍艦の機銃手がごろごろいたくらいで、そこにある恐怖でしかない。

 

神風特攻と自爆テロの決定的に異なる点は慈愛の有無ではないか。

テロリストは物心つかない子供を兵器として育て上げる。子供だから敵は怯む(当たり前だ)。つまり盾としても物心つかない子供を使う。

大戦時の戦闘機パイロットの手記を読むと、とどめを刺そうと近づくと相手はほんの子供で(当然20前後という意味で)見逃した、というのが見られる。だったら大人だったら殺してもいいのか、という話になるけど、その矛盾した心理は生きて行く上で受容しなければならない。少なくともそこには慈愛の心があった。

 

沖縄戦の夕刻。海を埋め尽くすアメリカの艦船に、迎撃をかいくぐりやっとたどり着いた特攻機を住民たちは見ていた。暗くなりつつある空を火花のように埋める弾幕に、特攻機は近づけない。それでも決死のダイブをし一機、また一機と落とされて行く。

あらから戦況が幕を閉じかけたころ、どこから来たのか一機が、息を飲むすさまじいダイブをしていく。大型艦船に火達磨になりながら突入し、住民からは大きな歓声が上がったという。

翌朝早く入り江に、まだ少年のような昨晩と思われる特攻機のパイロットが打ち上げられていたという。住民たちは彼を手厚く葬った。

 

宇宙戦争SF映画「インディペンデンス デイ」では、世界征服を企むエイリアンの巨大マザーシップに、ダイハード野郎がカミカゼアタックをかけていく。つまりダイハード野郎の自爆テロで地球は救われたのである。

 

 特攻隊は無駄死にだったのか?冷静に振り返りたい真実 --- 岩田 温 : アゴラ - ライブドアブログ