Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

The Long Goodbye

東三河、昭和カフェ探訪というインターネット記事から、郷愁すら感じさせてくれた愛知県蒲郡市の喫茶「ヒル・トップ」から、大好きな「喫茶山小屋」を思い出しました。

愛知県豊橋市東部の赤岩寺参道から道を逸れた、里山の中腹にひっそりと佇む茶店

建物はちょっと昭和のブラックな面影を残す不思議な構造です。仕切りのようなガラスのショーケースで区切られた客席の一角には開かずの謎の扉があります。

山の麓からかすかに見える建物を伺うと、その謎の扉の先には階段通路が続いていて、上った先には連棟の旅館風の建物が。

何というか昭和のエッジの情景が目に浮かびます。

それはともかく、喫茶山小屋を訪れると学生運動時代の村上春樹のような風貌のマスターと、「傷だらけの天使」の岸田今日子を太らせたような、母親と思しき妙齢の女性がネコを傍らに時を眺めていました。

初めて訪れたのはかれこれ30年以上前の話です。

ときわ通りの専門店より好きなこくのある炭焼珈琲と、とても美味しいサンドウィッチが大好きでした。

良い喫茶店というものは、うまいサンドウィッチを出すものです。

家庭料理のような味わいのメニューも趣深いものでした。

 

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食べログから転載した画像ですが、まさにこれがその素晴らしい「かくあるべきサンドウィッチ」です。

食べログ情報では店舗の現在の運営状況は確認できません

ヒル・トップ」も然り、どうやら残された時間は少ないようです。

 

2011年には盛業中のようです

 

2018年10月29日

「山小屋」を訪れてみました。

エントランスは廃屋のような荒れ具合・・・やばい

ああ

ドアのガラスには縦書きで「臨時休業」とだけ書いた短冊がセロテープで貼ってあった。短冊もセロテープも風化し随分と時が経ったことを示している。

 

お終いだ

 

あのコクのあるコーヒーとサンドウィッチがもう

 

To say Good bye is to die a little.

Raymond Chandler -The Long Goodbye ー