Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

And they lived happily ever after

youtu.be

Creep - Radiohead

陰鬱であるが強い意志を感じる鮮烈な曲です。

君を幸せにしたいだけなんだ

何でもするよ

君は本当に特別なんだ

僕は君の特別な存在になりたかったんだ

 

でも僕は屑だ

変わり者だ

こんなことしている場合じゃないんだ

ここにいるべき人間じゃない

ここは僕の場所じゃない

 

 歌詞は一見このPVとは合っていないような気もします。

 

僕がこのPVでイメージしたストーリーがあります。

 

別れを決意したあるふたり

彼女は旅立つ駅のCDショップに立ち寄って気になったCDを視聴していた。

何か特別な想いに耽るような彼女。

When you were here before
Couldn't look you in the eye

そんな彼女の傍に立ち視聴しだした男

「あなたそこで何をしているの?」

You're just like an angel

別れたばかりの彼だった

「あなたも私と同じCDを聴いているの?」

「そうさ偶然だね」

「偶然なんかじゃないわ、あなたは相変わらず何も分かっていないのね」

「でもいい曲じゃないか」

But I'm a creep
I'm a weirdo
What the hell am I doing here?
I don't belong here

「私たちやりなおせないかしら」

「いや、これで良かったんだ。同じことの繰り返しだ」

I don't care if it hurts
I want to have control
I want a perfect body
I want a perfect soul
I want you to notice when I'm not around
You're so fucking special
I wish I was special

彼の横顔に語りかける彼女

「今になって分かったの。あなたは本当に特別な存在なの。私のどこが気に入らないの?」

人混みのなかでひと時の時間を共有するふたり

But I'm a creep
I'm a weirdo
What the hell am I doing here?

「君のことは今でも好きだ。でもそういう問題じゃないんだ・・・じゃあ」

I don't belong here
I don't belong here

立ち去る彼

She's running out the door
She's running out
She runs runs runs

追いすがりたい衝動と葛藤する彼女

視界から消えた彼に動かされるように走り出す彼女

She's running out the door
She's running out
She runs runs runs 

陳列棚の向こうに彼を見つける

「このCD買ったよ。」

「私もよ」

荷物を持つ彼女

「さよなら」

いつものように気持ちを伝え損なう彼

「やれやれ・・・君の好きな曲が入っているのは知っていたさ」

Whatever makes you happy
Whatever you want
You're so fucking special
I wish I was special

駅の中央階段をとぼとぼと下りる彼女

「これで良かったのよ」
But I'm a creep
I'm a weirdo
What the hell am I doing here?
I don't belong here
I don't belong here

 

とまあ勝手に妄想してしまうのですが、実際には『peliculla and they lived happily ever after』というフランス映画のワンシーンです。

Ils se marièrent et eurent beaucoup d'enfants (2004) - IMDb

主人公のガブリエルが、あるCDショップで視聴をしているときに、
サラリと現れる男性。
それがジョニー・デップだ。

男性に言い寄られることも多い美しい人妻ガブリエル。
でも断固として浮気はしない、夫を愛する良き妻の彼女・・・

そんな彼女の目と心を唯一、一瞬にして奪った男性がこの男。

彼女が視聴しているすぐ隣に寄り添い、さりげなくヘッドホンをつけ、
言葉もなしにお互いに絶妙な目線を交し合う・・・
このシーンは、なんとも言えないほどにエロティックでドキドキしてしまう

ガブリエルが撫でるように見つめる彼の横顔。

それに気づいて
静かに微笑んでみせる彼。

偶然の出会いに、運命を予感させるような、極上のひととき。

カッコイイ音楽をバックに、そのひとときが最高に華やかで甘美に映し出される。

 

カリスマ映画論:フレンチなしあわせのみつけ方(ジョニー・デップが化けた人物) - livedoor Blog(ブログ)

 

 

youtu.be

 

前後のシーンを観てしまうと、いや観なくてもかな、僕の妄想は全くの見当違いなのです。

実は別れた妻がこのガブリエルに少し似ていて、別れたいまでも時々メールが来ていたのです。それがイメージの要因なのかもしれません。

当初はこちらの人格の瑕疵を責めるようなことから、実利的なつまりお金の話でした。でも子供たちも成人したこれからの事を、僕は重要視して出した結論であるし、その方がお互いのためになるであろう。人間的にも成長して豊かな残りの人生になればいいのではないか。今までの事も結局のところ自分の選んだ道の果てであり、結果には誠実になるべきではないのか。

そんな話をしました。

もちろんこんなシンプルな話ではないし、心情的にも後ろ髪ひかれる気持ちもあったのですが、それでも一旦は納得してはもらいました。

 

それからしばらくたって、やはり喪失感にさいなまされ精神的に不安定なようでして。

そういったことで本当にこれで良かったのか?もっと話し合うべきではないのか・・・等々

心情的に贖罪の気持ちもあり、まだ気持ちも残っています。

同様に喪失感はあります。

だからといってやり直しても同じことの繰り返しだと考えています。


セキオイシカワも言っていました。

It's no use for crying over split milk フクスイボンニカエラ

 

乗り越えて行くしかないと思っています。

そして物語の終わりはこう締めることが出来ればと思います。

そしてかれらはいつまでも幸せに暮らしました。

And they lived happily ever after

But I'm creep