Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

晴狩雨肉

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狩猟民族か農耕民族か
強いリーダーがいて組織がそうせざるを得ない仕組みを作っていく。戦略を考えてそれを徹底させ、獲物を追い込んで仕留める。それを分配するのが狩猟民族。

そしてコツコツと耕して種をまいて雨乞いをして実りを待つのが農耕民族。飢饉や略奪者による危機もある。

晴狩雨肉か晴耕雨読

だから一般的な農耕民族が狩猟民族になろうと思っても難しいのでは。
逆に狩猟民族は農耕民族を支配することができる。農奴制や士農工商というか。
工や商というのは士農の従属的なものような気がするし。

だから何って話なんだけど、どうしても社会の仕組みつまり身近な単位としての会社組織でうまくやっていけない、心が壊れてしまった、というのは、狩猟民族にミスマッチな農耕民族のようなものじゃないかな。かなり大変だと思う。
憂鬱な狩りに行くより、畑を耕すという選択もあるだろう。もちろん農家も大変だし、実際に農家にならなくても、そのようなタイプの労働を選ぶということ。

数年前ぶり、いや10年に近いかな、懐かしい友人と再会して飲みに行った。その時の独白がビックリで。
「実は俺さー鬱になって、かみさんも子供連れて出て行っちゃってさーいまMやめてTにいるんだ。いやホントヤバくてさー…」
「マ ジ で ーー !!!」
そいつも語れるし、僕もこんな調子だから、レモン酎ハイ噴いて爆笑ネタになった。悪いけど一緒に悩むのは無理だし。
M商事はもう泣く子も黙る旧財閥系企業。
Tも一流メーカー。
Mに転職したと聞いて、頑張ってんなーと思っていたら、そんな顛末で。
実は、大変だけど工場のラインで我慢してコツコツとやるのが向いていて、社員に登用され何とかやっている。家庭崩壊も回避されたと。
本人も自覚していなかったけど、つまり狩猟民族にはミスマッチだったというのがやっとわかったと。

でそのあと、おっパブに行ってお小遣い全部巻き上げられて、「鬱だ氏のう」なんてメールが来てたけど。

逆にTから家業の漁師に戻った友人もいた。短気な上にデカイ声のステレオタイプの漁師だったけど。

心が壊れてしまって、休職復職を繰り返している先輩や友人がまだ数人いる。無理だと思うし、本人達も薄々気がついているけど、家族のため家のローンのため教育費のために辛抱するべきだ、という大義を拠り所にして我慢している。そんなに我慢できる人達だから人の話も受け容れられない。自ら着地点を変えるしかない。

そんな簡単なもんじゃねえ!と思われるでしょうが、僕はそう思う。

僕はなんというか、峠の砦に篭ったスパルタ人でありたい。