Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

QandA

今週のお題「思い出の先生」

http://zip-fm.co.jp/program/mashversus/

MASH マッシュ - official site

 

MASHというシンガーソングライター(でいいのかな)のFMプログラムが、片付けに入った僕のワークショップでオンエアされていた。

耳に入りやすいタイミング。

デビューして10年。地元で活動しているようだ。歌詞と曲はすでに僕には手が届かない世界にあるようで、本を閉じるように耳を閉じてしまった。

でもリスナーからの相談で、MASHの優しいけど骨のある人柄が良く伝わってきた。

 

Q:大学卒業を控え、とりあえず安パイで高速バス会社に内定している。でも本当は旅行代理店に行きたかった。バイト先の居酒屋では、そのまま就職してくれたら歓迎するよと言われている。でも親は(もちろん)居酒屋には反対している。

そう逡巡しているという。

 

もう果てしなく繰り返される、水戸黄門か遠山の金さんのようなルーティーンQ&A

 

結論としてどこへ行っても同じだ。

居酒屋飲食業ほど大変な仕事はない。決意を持って望み努力すれば時の人にもなれる。

高速バスだって同じだ。まだまだ展開できる仕事だと思う。

旅行代理店。これも大変な仕事だ。奴隷になる日も珍しくない。

 

ただ普通の人にはというか、もうこの質問者の決意の無さはあきらかで、答えはこうだ。

まずは高速バス会社、つまりできるだけ大きな組織に属して社会の仕組みを勉強するべき。そしてしばらく我慢して、我慢を覚えるという意味もあるかもしれない、それから旅行代理店なり次の行動を起こしても遅くない。そこから勉学しなおして方向を変えてもいい。もちろん組織として成り立っているなら居酒屋でもいいだろうけどキツすぎるかもしれない。

いまから旅行代理店に新卒で就活しても難しいだろう。最初から旅行代理店に入りたくて頑張ってきたやつには勝てない。

 

人にはもちろん適正や熟するスピードもある。この質問者の場合は、高速バス会社に入ったら余計なことを考えず、先ずは一定の時期と目標を決めてがんばろう。これは私の仕事じゃない、居場所はここじゃない、なんて思ったらつらいし周りの人間も迷惑だ。そしてそれはその頃の僕だ。

 

A:MASHのアドバイス

ほぼ僕と同じ趣旨なのかな。いい意味で青臭いシンガーだけど、やはりデビューして10年頑張っているだけのことはあると思った。

 

 思い出の先生

ひとりだけ紹介。小5のときの先生。

学校整備が追いつかず、どこの学校も難民のように子供たちが溢れていた時代だった。小3はグラウンドに立てたれたプレハブの臨時教室。小5の時の教室は理科室を転用した教室。だから教室の中に流しと水道が数箇所あった。

小学生というものはかなり残酷な生き物である。

僕とO君、そしてチビのT君。じゃれ合いがエスカレートして、僕とOがTをいじめる顛末になっていた。僕もチビでもやし君だったが、粗暴でちょっと残念なOのリモコンが僕みたいな役割だった。つまり僕がすべて悪い。

 

ある日担任の先生に僕とOが呼び出された。

 

Tのお母さんが来て、Tがいじめられていると。明日学校の帰りにあなたたちでTの家に行って話をして謝ってきなさい。私は行かない、あなたたち自身で責任をとりなさいと。

 

次の日の朝が来なければと思った。

当日学校へ重たく暗い心をかばんに詰めて学校へ行った。どんどん放課後の時間が迫ってくる。放課後、反対の町のTの家に行くために、いつもとは反対の校門から出ると担任の先生が待っていた。

 

Tのおかあさんから連絡があった。逃げずにきちんと認めて反省しているようだから、もうわざわざ家まで来なくていいです。

 

気が遠くなりそうな気持ちで通った夕暮れの校門を今でも覚えている。

 

さておうちに帰ろう