味 リベンジ編
大将不在時のあまりの戦力低下に愕然とした前回。
機は熟した。
西部戦線(滋賀県ラーメン最前線)から帰り、地元のラーメンの平和ボケに落胆していた。いっちょまえの値段と能書きなのに、記憶から消し去りたくなるような味。
ホームのお店でリスタートすべきだ。
お店をチラッと覗くと大将が最前線で一心不乱に動いている。
午前2時に店を閉めそのあと明け方まで仕込みをする。そのまま店のフロアに倒れこむこともあった。二階が住居スペースになっているのに。店を休んでの味を探求する旅回りも欠かさない。太り過ぎて医者にはこのままいくと死ぬと宣告された。実際一度死にかけて店をしばらく閉めたこともある。つまりラーメンに命を捧げた男。
これがこの店の顔だ。
「男ラーメン」中 全部マシマシ ニンニクだけ抜き。
・麺の量は中でニンニク以外全て大盛り
いつもの、つまりベンチマークだ。
前回わかりやすい表現で、二郎っぽい、としたが、これは手のかかったれっきとしたラーメンである。二郎はラーメンではなく二郎という食べ物である。
結論からいう。
至福の一杯だった。
意識が飛びそうなくらいに。
軽く完食できた。
作り手でこうも違うのものかと唸った。
おまけのネギ軟骨。
これはまさにとろけた軟骨が口の中を溶かすような旨さだ。
日本酒の熱燗もお猪口一杯サービスしてくれた。つまりお銚子とお猪口にもなみなみと注がれて出できた。
もう死んでもいい。
ごちそうさまでした。