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Toujours beaucoup

いつまでもたくさん

ニンニク入れますか

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捩り鉢巻きに星のマークの入ったTシャツのツッパリが腕を組んで見るものに睨みを効かす。
キーワードは「ニンニク入れますか」
カラーイメージは王道の赤と黄色に、ピンクの星。
そんな画像看板や店舗が市内のあちこちにあった、一時期は隆盛を極めたラーメン屋。自家製麺の卸とかもやっていたはずだ。
メインのラーメンを数種類と、唐揚げ、餃子焼、豚飯。パンチの効いた豚骨スープとたっぷりの背脂。そして真っ赤なカウンターの目の前には生ニンニク食べ放題の皿とニンニク潰し機。
 
ザ ラーメン屋。
接客はかなりラフで、余韻も重くにおう。
 
かなりヘヴィーだけどパンチの効いた印象に残る味に、素材の味が生きた細麺。ニンニクがさらにそれを強める攻撃的なラーメンで、営業時開もほぼ24に近く、かなりの有名店になっていった。
 
その後は一風堂が流行り出したころから、きれいなお店にきちんとした接客にビジュアル重視のラーメンが流行り出し、そこは勢いを失っていった。
 
個人的には、大繁盛店になってからは、背脂というか厚い油の層の下に、スープがあるような、行き過ぎた味に変わっていき、一時期遠ざかっていた。
 
本店近くの、看板にもなった社長のきれいな自宅には、成功者が求めるメルセデスのスポーツカーがあり、なんだか成上りヤンキー路線らしいアピールを感じていた。別に悪いことではない。懸命に突っ走って、何かを掴んだ者が何をしようと自由だ
 
久しぶりに行ってみた。
平日の深夜。社長と昔からいる女性店員の二人で切り盛りしている。
コンクリート打ちっ放しの床は真っ黒。社長もびっくりするほど老け込んでいた。というより、ラーメン屋ではなく経営者として齢を重ねた凄みすら感じた。
 
ラーメンと唐揚げを。
あまり期待はしていなかった。   
でも背脂は多いが油の層がない。
 
参った…
美味いじゃないか!
 
開店当初の味に戻ったのではないか。パンチの効いたヘヴィな味は相変わらずだか、真面目でバランスのとれた味になっていた。
 
何があったのだろうか。
社長は時折ブツブツ言いながら、相変わらず無愛想に仕事している。
 
栄枯盛衰とはこのことか。
歴史を経て本物の味になったんじゃないかな。ラフな接客と古びた店も味のひとつだ。
また世話になるよ。
 
ごちそうさまでした。
 
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