横綱の確執
浜松の帰りに数年ぶりに横綱ラーメンに寄ってみた。
あえて毒とわかりながら。つまり自分の好みではない。だけどみんな美味しそうに食べている画像をSNSに載せている。ひょっとしたらという淡い期待を胸に秘め。
「ご注文は?」
席に着くと同時に決断を迫られるが、メニューに手を伸ばしかけているのだから察してほしい。
ラーメンに餃子と鳥唐の夢のコラボセット1250円。
ほどなくしてラーメンが出来てきた。夢のコラボにタイムラグは致命的だ。ぞんざいなサービスの女性店員に聞いてみた。
「ギョーザトカラアゲジカンカカリマスカ?」
「(ハァ?) 聞いてきますのでお待ちください。」
やれやれ
その間にスープをひと口。
割と強めの癖のある匂いで、京都の夏のような盆地特有のダルダルした味。
あーこんな感じだったな。
「.ギョーザと唐揚げはあと3分です。」
明確な数字が出るとは。チンしてるんじゃねーだろうな。
餃子のタレ唐辛子でラーメンの味をストライクゾーンに寄せを試みるが難しい。
ギョーザは普通でタレは日光の手前。唐揚げは全くもってダメ。本当に作り置きしたのチンしてるんじゃないかと思った。衣が固くてもう口の中がボロボロになったし、一個なんてもろ人工的な味だし。
値段も安いしタイミングが悪くて仕方なかったのかもしれない。
冷めてくると、どれもこれもどんどんつらくなる。全部残したくなったけど、死んだばあちゃんの教えを守り、頑張って完食した。
夜勤帰りの荒んだ体が欲するような、良くも悪くもミスタージャンクフードた。
ごちそうさまでした。