少年
人生に必要なものは3つある。 物差し、秤、そしてバケツだ。この3つをうまく使いこなすと積み重ねよって人生の達人になれる。しかし達人にはなるが強くはなれない。なぜなら強いやつは最初から強い。最初から持つべきもを持っているやつにな適わない。それ…
今年の春かな? 仕事場の前を叫びながら通り過ぎていく自転車の少年がいた。「未来少年コナン」の主人公のように飛ぶように走り去っていった。 ある日仕事の帰りによく寄るスーパーにその少年がいるのに気がついた。 「君このあいだ愛大の前を自転車で走って…
見学の時間まではまだ時間がある。駅前の沖縄料理屋に入った。 少年時代を過ごした懐かしい沖縄そばの味。夏の暑い日だった。娘がこれから見学に行く高校に通うようになって、またここに来る機会があればと思った。お酒もある。 娘の高校受験にあたり候補の…
高校進学 だいぶメッキは剥がれ地金は見えてきたものの、それほど成績は悪くなかったから、市内でNO2ランクの進学校である高校に進学した。後に東京の大学に進学して、地方の2流は首都圏では4流程度だと思い知る事になる。 高校生活はとにかく楽しいの一言…
本土帰還 今度は南の島から父親の実家へ。つまり仕事を辞めて故郷へ戻るという事だ。里帰りで何回か行った事はあったがあまり気乗りのしない街だった。父親は、このまま今の会社にいても先が無い事、ずっと南の島にいる羽目になるかもしれない事、また転勤族…
南の島へ それまで住んでいた長屋の借家を出たあと、日数調整で数日間旅館暮らしをすることになる。気分は最悪だ。鵜飼で有名な川沿いの旅館は閑散としていて、その寂しさがよりいっそう絶望感を深めた。 JALのDC-8で舞い降りた南の島。異次元へダイブするか…
これは自伝ではない。自分自身の歴史を書くつもりは毛頭ない。改めて記憶の底から思い起こす必要の無い、忘れがたい印象を持つ出来事とその背景をランダムに書くつもりだ。*1 道路の中洲のような電停で路面電車を待っていた。ポケットの中で握りしめた硬貨を…